口腔ケアで健康生活を過ごしましょう
「お口」には主に、「食べること」「話すこと」「呼吸すること」「表情をつくること」という4つの機能があります。
しかし、加齢による衰えや病気などによって、これらの機能が低下してしまうことは少なくありません。
できるだけ機能を良好に維持していくためには、口腔ケアが重要です。口腔ケアは、むし歯予防など口の中をきれいに保つことだけが目的ではありません。舌やくちびる、頬などの口周りを鍛えるためのマッサージや、リハビリなども行い、嚥下機能を維持するといった健康維持・促進の役割も担っているのです。口内と口周りを清潔に、そして健康に保つことが、口腔ケアを行う目的のひとつです。
ご自宅でできる歯のケア
① 歯ブラシで歯磨き
歯磨き剤は少量で十分です。えんぴつのように軽く持ち、歯と歯茎の間に45度の角度で毛先をあてるようにします。
② フロスや歯間ブラシで歯の隙間の掃除
歯の隙間の汚れは歯ブラシだけでは落とせません。歯間の大きさによって、狭い部分はデンタルフロス、広い部分は歯間ブラシを選択します。
③ 舌ブラシを使って舌の掃除
舌の表面を奥から前、中から外の方向にやさしくこするようにします。強くこすると舌を傷つけることになります。
④ 薬用成分配合の洗口剤を使ってうがい
口腔ケアでは口の中を清潔に保つ目的があるのでブクブクうがいを中心に行います。口腔内の保湿をするうえでも効果的です。
口腔ケアの効果・メリット
① 口腔内が清潔になる
口腔ケアを適切に行うと、むし歯や歯周病といった口腔内トラブルが減少します。また、カンジダ性口内炎といった口内感染症を予防することにもつながります。
② 食事が美味しくなる
食べ物を、歯や義歯でしっかりと切断して噛み砕き、唾液と混ぜていくという、一連の動作をうまく行うことができれば、口を通して栄養がしっかりと摂取され、低栄養状態や脱水症状を防ぎ、体力回復はもちろん意欲の向上にもつながります。口腔ケアによって唾液分泌量が増えれば、それだけ味覚が改善され、食欲の増進も期待できます。
③ コミュニケーションがとりやすくなる
口腔ケアによって口と舌の動きが向上してくると、話すときの発音がよくなり、ほかの人との意思疎通も円滑に進みます。口内環境が改善されることで、口臭を減らせるというのも大きなメリットです。
さらに、口腔機能が向上すると表情が豊かになりより話を活発にする助けにもなります。
また、感染症についても、口腔ケアによって防ぎやすくなります。